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AIレシピで料理してみたら…意外な落とし穴が?

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この記事の要約

AI時代の食卓革命。ChatGPTやAIレシピアプリを使って、毎日の献立を自動生成し、実際に調理してみた結果を徹底レポート。思わぬ発見や「味」「分量」の落とし穴、家族の反応、コスパ面まで、現代のAI料理のリアルをお届けします。この記事を読めば、あなたも明日の献立にAIを活用してみたくなるはず!

AIが提案するレシピはどれだけ使える?

まず最初に、私が使用したのは「ChatGPT」と、人気のAIレシピアプリ「クックパッドAI」「DELISH Kitchen AIレシピ」「レシピエール」など。どれも自然言語で「冷蔵庫にあるもので簡単レシピ教えて」と入力するだけで、それなりにまとまったレシピが返ってきます。

ある日、冷蔵庫に残っていた「鶏むね肉・キャベツ・卵・味噌・にんにく」だけで何が作れるか聞いてみたところ、ChatGPTは「味噌炒め風チキンキャベツ丼」を提案。見出しまでついて、調理手順や所要時間、カロリーまで提示されていて、正直「料理本より分かりやすいじゃん」と驚きました。

この時点では「めちゃくちゃ便利!」と思っていました……そう、作ってみるまでは。

いざ調理!“レシピ通り”にやったはずが

提案された手順はこうでした。

  • 鶏むね肉を一口大にカットして塩胡椒+片栗粉をまぶす
  • キャベツをざく切り
  • 卵は炒り卵にしておく
  • 鶏肉→キャベツの順で炒め、味噌・砂糖・醤油を加えて炒める
  • 最後に卵を和えて完成

この通りに作ったのですが……なぜか味が薄い!

調味料の分量が「味噌:大さじ1、砂糖:小さじ1、醤油:小さじ1」となっていたのですが、全体に対して全然足りませんでした。よく見ると、「2人分」という表記だったのに、実際には鶏むね肉が300g以上。これは「1.5人前では?」という謎の量設定。

AIが提案するレシピには「量感覚のあいまいさ」が意外な弱点として浮上してきました。

便利だけど、料理初心者には難易度高め

さらに気づいたのは、料理初心者だとこのレシピはちょっとハードルが高いということ。

「卵は炒り卵にしておく」とだけ書かれていて、「どうやって?」「何分くらい?」「火加減は?」といった細かい疑問が浮かびます。これは、経験値が高い人ならサクッと処理できる情報なのですが、初心者にとっては“手順のグレーゾーン”が不安材料になる。

つまりAIは「経験者が読むには十分」でも、「全くの初心者にとっては情報がやや不足」しているのです。

一方で、DELISH Kitchen AIレシピのように「動画+音声案内+ステップ写真」があるアプリは、その点で非常に親切。AIのレシピが進化するには、“補完力”と“視覚的サポート”が鍵になりそうです。

AI料理の意外な副産物と、落とし穴

AIレシピを1週間ほど使い続けてみて、想像以上のメリットと落とし穴があることがわかってきました。

【メリット】新しい味との出会いと買い物コストの削減

まず、なんといってもAIが生み出す「新しい組み合わせ」に毎回驚かされました。今まで自分では考えなかった「ツナ+トマト+マヨ+粉チーズで焼きうどん」とか、「白菜と梅肉のバター炒め」など、ちょっとした工夫で普段の食材が激変する感覚が楽しい。

さらに買い物リストをChatGPTに作らせると、必要な材料だけピックアップしてくれるので、衝動買いが激減。結果、1週間の食費が約1,500円ほど減っていたのには驚きました。

【デメリット】「家族ウケ」「味のばらつき」問題

一方で課題もありました。家族、とくに子どもたちには「これは変な味」「これ嫌い」と言われることが増加(笑)。AIは食の多様性を広げてくれる反面、“家庭の味”からは外れる傾向があるようです。

また、先述の通り、分量が適当だったり、火加減のアドバイスがなかったりで、出来上がりの味がブレやすいという問題も。

「失敗しても怒らない寛容な家庭環境」がある人に向いているのかもしれません。

ChatGPTに“冷蔵庫の中身”で献立を作らせてみた

ある日、「食材はあるけど、何作ればいいかわからない」状態になったので、試しにChatGPTにこんな指示をしてみました。

──「冷蔵庫にあるのは、豚こま・豆腐・にら・卵・味噌。夕食向けの1品を提案して。できれば10分以内に作れるやつ」

するとChatGPTの回答は「豚こまとにらの味噌炒め+半熟卵添え」。

さらに以下のような手順も書いてくれました。

  • 豚こまに塩胡椒+酒+片栗粉をもみこみ
  • フライパンで炒め、にら・豆腐を加える
  • 味噌・みりん・醤油で味付け
  • 最後に半熟卵を落とし、蓋をして1分蒸す

この提案、正直「家にあるもので作る料理」としては秀逸でした。時短かつ栄養バランスも良好。

ただ実際に作ってみると、「味がちょっと濃いめ」「卵が固まり過ぎた」など、微調整が必要な部分もありました。とはいえ、自分で献立を考える手間が省けたという点での満足度は非常に高かったです。

買い物も自動化!AIと連携した献立→買い物リスト

AIを料理に使う大きな利点のひとつが、「買い物がラクになる」ことです。

例えば、ChatGPTに「今週5日分の晩御飯の献立を提案して、買い物リストも作って」とお願いすると、ちゃんとバランスを考えた献立と、買い物リスト(野菜・肉・調味料別)を一覧で作成してくれました。

しかも、「冷蔵庫にある:卵・にんじん・キャベツ・味噌」と伝えると、それを考慮して無駄のない買い物リストに。

この機能は特に「忙しくて考える余裕がない人」「節約したい人」にとって神機能です。

1ヶ月使って分かったAIレシピ活用の“リアル”

ここまで、AIとともに料理生活を続けてきて、1ヶ月後に感じた変化を3つ紹介します。

①料理のストレスが激減

「今日何作ろう」「あれが足りない」「また同じ味になった」——これらの悩みがAIにより9割以上消えました。

特に疲れている日の夕飯前、「今日、なんでもいいよ〜」と言う家族にイラッとした経験がある方は多いはず。そんな時、AIがサクッと提案してくれると精神的にも助かります。

②料理スキルが上がった

AIは「今まで作ったことないレシピ」を毎日提案してくるので、自然とレパートリーが広がりました。煮物、炒め物、和洋中のバリエーション、時にはタイ風のアレンジまで。

結果的に、「なんとなく目分量で味を整えられる」「冷蔵庫にあるものから思いつく」など、料理スキルそのものが育ちました。

③それでも“人間の感性”は必要

AIは便利。でも、たとえば「子どもが風邪気味だから消化の良いものを」とか、「今日は天気が悪いからあったかい鍋がいいな」という“人間の気分”や“気遣い”までは考慮できません。

また、冒頭で述べたように「分量がアバウトすぎる」「味が予想より濃い/薄い」など、微調整も不可欠。

だからこそ、AIを完全に信用するよりは「頼れる相棒」くらいの位置づけがちょうどいいと思いました。

AI×料理の未来と、これからの付き合い方

私が今回の1ヶ月で確信したのは、「AIはもう、料理の一員になれる」ということです。

とはいえ、未来に向けての課題や可能性も見えてきました。

【可能性】AI冷蔵庫との連携で買い物ゼロも?

現在のスマート家電の進化と連携すれば、「冷蔵庫の中身を自動認識→AIが献立生成→ロボットが調理」なんて未来もそう遠くないかもしれません。

また、アレルギー・カロリー・塩分量なども考慮できるようになれば、AIは“家庭の栄養士”としての役割も果たすようになるでしょう。

【課題】料理の“楽しさ”をどう守るか

逆に懸念点は「料理がルーティンになりすぎて、作る楽しみが減ること」。

毎日AIの言う通りに作っていたら、「なんとなくロボット化」してしまう感覚も否めません。たまには自分で味を想像して調整する“クリエイティブな余白”が、料理の醍醐味でもあります。

だからこそ、AIはあくまで「選択肢を広げる存在」「時間と負担を減らす補助役」として付き合うのがベスト。自分らしい“料理スタイル”に組み込んでいくのが理想です。

【おまけ】実際に使えるプロンプト集|AIに料理を頼むときのヒント

ここでは、実際に私が使ってみて効果的だった「ChatGPTへの指示文(プロンプト)」をジャンル別に紹介します。コピペして少し自分に合うようにカスタマイズするだけで、日々の献立が驚くほどスムーズになりますよ!

1. 冷蔵庫の中身でレシピを考えてもらう

冷蔵庫にある「鶏むね肉、キャベツ、卵、にんじん」を使って、30分以内に作れる夕食の献立を1〜2品提案して。できればご飯に合う味でお願いします。

家にある食材(豚こま、もやし、ニラ、味噌、醤油)だけで晩ごはん1品作りたいです。なるべく簡単で時短レシピをお願いします。

2. 節約&時短献立の提案

今週はできるだけ節約したいので、3日分の晩ご飯レシピをお願いします。主食・副菜の2品構成で、材料費が安いもの、簡単に作れるものが希望です。

平日5日分の夕食献立を考えて。子どもがいる家庭向け、栄養バランスと時短重視で、1品15分以内に作れるものだと助かります。

3. 買い物リストとセットで献立提案

冷蔵庫の中には「豆腐、卵、キャベツ、しめじ、にんじん」があります。これをベースに今週3日分の献立を作って、足りない食材を買い物リストとしてまとめてください。

4人家族向けの夕食メニューを3日分考えて、それに必要な食材をカテゴリ(野菜・肉・調味料など)ごとに買い物リスト化してください。

4. 食の悩み別(体調・好み)アプローチ

風邪気味の家族のために、胃にやさしくて消化のいい夕食を作りたいです。簡単で栄養バランスも取れるレシピを1品教えてください。

今日は暑いので、火を使わないか最小限の調理で済む晩ご飯を提案して。できればさっぱりしていて夏向きの料理がいいです。

5. 献立マンネリ化防止!新しいレパートリーに

最近、和食ばかりでマンネリしています。中華風かエスニック風の主菜レシピで、お手軽に作れるものを3つくらい提案してもらえますか?

味付けが毎回ワンパターンになってしまいます。調味料の組み合わせで「意外と美味しい!」ってなるアイデアがあれば、レシピ付きで教えてください。

これらのプロンプトはすべて、日々の料理の“迷い”や“面倒くささ”を軽減するために実際に使えるものです。用途に合わせて少しだけカスタマイズしてみることで、自分専用の「AI料理アシスタント」が完成しますよ!

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