Switch2のCMが与えた衝撃──わずか30秒で話題沸騰

CM初公開は2025年4月18日、YouTubeで一斉配信

任天堂が公開したSwitch2のCMは、公式YouTubeチャンネルや地上波CMとして一斉にリリースされました。タイトルは「ピタッとくっつく」篇。30秒という短尺ながら、そこには今後のゲーム体験を大きく変える革新が詰まっていました。

映像は「ゲーム機としてのSwitch」から、「より日常に密着した体験型マシン」へと進化する印象を持たせる作りで、過去作と比較してもビジュアル、音響、編集テンポ、全てが洗練された印象。特に注目されたのは、出演者が新型Switchを操作する一連の流れに込められた“新機能のヒント”です。

画面が大きい、操作が滑らか…一目で分かる進化

CMの冒頭では、Switch2と思しき本体が映され、その画面サイズの大きさに多くの視聴者が驚きました。現行の6.2インチから、7インチ以上に拡大されたと見られる本体ディスプレイは、ベゼルがほぼなく、まるでスマートフォンのような没入感。

さらに操作シーンでは、新型Joy-Conを使ったジェスチャーや、明らかに反応速度の良くなったUI操作が映し出されており、処理速度の向上やセンサー感度の進化が伺えました。特にSNS上で話題になったのが「ピタッと本体にくっつく」新型Joy-Con。従来のスライド装着方式から、マグネット式に近い自然な取り付け動作が確認され、“新感覚”として高評価を得ています。

目玉は“音声入力”？新搭載のマイク機能

CM中盤では、出演者が「声で操作」するような仕草を見せるシーンが含まれており、視聴者の間で「Switch2には音声認識機能が付いたのでは？」という憶測が飛び交いました。

実際、CMの最後に表示された字幕には「音声で広がるプレイ体験」という文言も含まれており、ボイスコマンド・チャット・音声ナビといった、スマホでは当たり前になった技術がついにSwitchでも標準装備されることが期待されています。

カメラは別売り対応？AR体験の布石か

また、一瞬映るCMシーンでは、Switch本体の上部に外付けされるような「小型カメラモジュール」のようなものも確認され、これはARゲームや顔認識機能への布石だと予想されます。実際に任天堂は、2024年に取得した特許において「コンソール向けモジュール式カメラシステム」の存在を明かしており、今回のCMでもそれを裏付けるような描写がありました。

将来的には、AR空間上でのバーチャル対戦や、自分の部屋を舞台にしたインタラクティブなゲーム体験が想定されており、Switch2はその第一歩となり得る存在だと言えるでしょう。

出演者はSnow Man！ファン層への訴求力が炸裂

CMキャストに人気アイドル「Snow Man」を起用

今回のCMでもう一つの大きなトピックとなったのが、出演者に男性アイドルグループ「Snow Man」を起用したことです。メンバーの渡辺翔太さんや目黒蓮さんがSwitch2を手にゲームをプレイする姿が映され、Snow Manファンを中心にSNSでは「これは買うしかない！」「Switch2って何！？」「CMだけで泣いた…」といった声が溢れました。

任天堂がSnow Manを起用したのは、若年層から30代女性にかけてのファン層との親和性を狙ったものと思われます。これは単なる“ゲームCM”に留まらず、ライフスタイル提案型プロモーションへと広がる新しい手法といえるでしょう。

“ゲームしない層”にも刺さるプロモーションへ

Switchの特徴である「ライト層への開放性」は、初代モデルでも成功の鍵となった要素でした。今回のCMにおいても、ゲームガチ勢向けというよりは、“日常でふとゲームを楽しむ”というライフスタイル視点が前面に押し出されており、普段あまりゲームをしない層へのアプローチとして機能しています。

CMのナレーションも従来のような商品説明型ではなく、「なんとなく楽しい」「一緒に遊びたくなる」感情に訴える演出にシフトしており、広告業界からも「エモーショナルマーケティングの好例」として評価されています。

SNS・動画配信・テレビ視聴層からのリアルな反響

Xでは関連ワードが複数トレンド入り

Nintendo Switch 2のCMが公開された2025年4月18日当日、Xでは「Switch2」「スイッチ新型」「ピタッとくっつく」「Snow Man CM」などのワードが複数トレンド入り。朝10時の公式発表直後から拡散が加速し、夕方には「任天堂CM」が日本国内1位にランクインしました。

実際の投稿では「画面デカくて感動」「絶対買うわ」「Snow Man出てたの知らなかった」「Joy-Con、マグネット式なの！？」など、商品内容とキャスト双方に言及したものが多く、単なるゲームファンに留まらず、ジャニーズファンやガジェット層まで幅広く刺さっていることがうかがえました。

YouTube再生数は24時間で450万回超え

任天堂公式チャンネルにアップされた「Nintendo Switch 2｜ピタッとくっつく篇（30秒）」は、公開からわずか24時間で再生回数450万回を突破し、コメント欄には世界中から好意的な意見が寄せられました。

再生比率では日本語圏が約70％を占めているとされており、日本市場における注目度の高さがデータ上でも裏付けられています。英語圏やアジア各国からも「これは欲しい」「ニンテンドーのCMはいつも夢がある」などの評価が寄せられており、グローバル向けCMへの期待も高まっています。

テレビで偶然見て驚く“一般層”の反応

地上波では、フジテレビ系の『めざましテレビ』や日本テレビ系『ZIP!』など、朝の情報番組内でCMが流れたほか、一部スポット枠でも突発的に放映されたため、「テレビ見てていきなりSwitch2のCMきて鳥肌立った」といったリアクションも目立ちました。

特に普段ゲームに縁のない主婦層や高齢者世代からも「なんだか未来っぽくて面白そう」「孫に買ってあげようかしら」といった反応があり、テレビCMの意義がまだ根強く存在していることを再確認させられます。

ファンコミュニティの活発化とUGC（ユーザー生成コンテンツ）

“CMの中の部屋”を再現したファンアートが話題に

CMの中でSnow Manのメンバーがゲームを楽しむシーンに登場したインテリアや雰囲気が「かわいい」「シンプルで憧れる」と話題になり、XやInstagramでは「Switch2部屋」と称して似たレイアウトで部屋を整えたり、イラストに描いたりするファンアート投稿が続出しています。

これに任天堂側が「#Switch2Style」という公式タグを追加提案し、投稿キャンペーンが展開される流れとなりました。結果としてUGCが自然発生的に拡大し、CMの記憶が日常の一部として定着する構図が生まれています。

「どの機能に期待してる？」投票企画で話題拡散

YouTubeコミュニティやXで開催された公式アンケートでは、「あなたが最も期待しているSwitch2の新機能は？」という質問に対して、以下のような投票結果が報告されました（総投票数：約12万人）。

• 画面サイズの拡大：28%
• 音声入力対応：32%
• 新Joy-Conの磁気装着：20%
• カメラ対応のAR体験：15%
• その他：5%

音声入力対応がトップ票を獲得しており、ゲーム以外の使い方、特にVUI（Voice User Interface）としての利用シーンに期待が集まっていることが明らかとなりました。

Switch2の立ち位置──競合機種との違いと優位点

Steam DeckやPS5との比較：どこが違うのか？

近年、携帯・据え置き兼用ハード市場はSteam Deck、ASUS ROG Ally、AYANEOシリーズなどが参入し、激戦状態にあります。しかし、Switch2はこれら競合機と明確に異なる立ち位置を取っています。

第一に、“子どもから大人まで”“家族で遊べる”という設計思想が根本から異なり、UIも「ゲームに不慣れな人を置いていかない」ことを重視。ハイスペック競争とは一線を画したアプローチです。

また、PS5が性能重視のコアゲーマー向けであるのに対し、Switch2は“遊びの創造力”を重視。ゲーム性で勝負するという任天堂らしいスタンスが評価されています。

価格帯の差とSwitch2の“ちょうどよさ”

Steam Deckの上位モデルは10万円前後、PS5も通常モデルで7万円近くと、価格面での敷居が高い一方、Switch2の予想価格は税込42,000円前後。バランス型で、性能も価格も“ちょうどよい”ポジションを狙っています。

これにより「初めてのゲーム機」としても「2台目の機種」としても導入しやすく、ライフスタイルに応じた柔軟な普及が期待されます。

アナリストの視点──Switch2の市場戦略と狙い

“任天堂らしさ”を捨てずに進化する戦略

ゲーム業界のアナリストたちは、今回のSwitch2のCMと仕様に対して一様に「期待以上」と評価しています。その中でも注目されたのが、「パワーアップしすぎない任天堂の賢さ」です。

ゲーム業界では、スペック競争や映像美でプレイヤーの心を掴もうとするメーカーが多い中、任天堂は今回も“遊びやすさ・親しみやすさ・想像力をくすぐる要素”に重きを置いており、他社との差別化に成功しています。

東京ゲーム研究所の西原智也氏は「マグネット式Joy-Conや音声入力の導入は、スペック向上というよりも“直感的操作”を追求した結果。ゲームの民主化を進めてきた任天堂の路線を継続しつつも、より一層生活に溶け込ませようという意志を感じる」と述べています。

Switch Proではなく“Switch 2”である意味

一部ユーザーの間では、「Switch Pro（性能強化型）」という噂も飛び交っていましたが、任天堂が“2”というナンバリングで正式に新世代を打ち出したのは、「プラットフォームの世代交代」を意味していると解釈されています。

これは、現行Switchとは互換性を持ちつつも、「UI」「操作性」「対応タイトル」など、ゲーム体験の質そのものを1段階引き上げるというメッセージでもあります。新しいエコシステム（ゲーム・周辺機器・サブスク）を築く布石として、ハード名称の変更が行われたと考えられています。

公式発表されたスペック・価格・発売タイトルの全貌

Switch2の公式スペック概要（※2025年5月時点）

任天堂が公式サイトで発表したSwitch2の主なスペックは以下の通りです（2025年5月1日時点の情報に基づく）。

• ディスプレイ：7.2インチ有機EL（フルHD対応）
• CPU：カスタムTegra X3チップ
• RAM：12GB LPDDR5
• 内蔵ストレージ：256GB（拡張対応）
• マグネット式Joy-Con（改良振動モーター搭載）
• デュアルマイク・音声認識エンジン搭載
• バッテリー駆動時間：5〜9時間（使用状況による）
• 従来型Switchカートリッジ互換あり

このスペックにより、今後のゲームはより多機能で直感的な操作が可能となり、クラウド連携・音声認識・ARなどの新たな体験軸が展開されると予想されます。

予想価格と販売戦略：税込42,800円の現実味

現在の公式予想価格は42,800円（税込）。この価格設定は、据え置き型ゲーム機の価格帯としては“中価格”であり、子育て世帯・学生ユーザーを取り込む戦略的な値付けといえます。

また、任天堂は「Switch2通常版」と「Switch2 Lite」の2モデルを年内に展開する方針とされており、2025年秋にはLite版（29,800円〜）の投入が予定されています。

ロンチタイトルには「マリオカート ワールド」も

Switch2の発売と同時に登場する“ロンチタイトル”の中でも、注目度が最も高いのが『マリオカート ワールド』。これは全世界マップを舞台に、オンライン上で最大32人同時プレイが可能な新時代のレースゲームとして開発されており、公式CMもSwitch2と同日に公開されました。

その他、以下の新作・移植作が同時期に展開されることが決定しています：

• 『ゼルダの伝説 Echoes of Light』（完全新作）
• 『スプラトゥーン4』（Switch2対応・新マップ搭載）
• 『どうぶつの森 ワールドキャンプ』（新要素追加）
• 『Nintendo Switch Sports 2』（ARスポーツモード追加）

Switch2の未来──任天堂はどこへ向かうのか？

“ゲームの民主化”のその先へ

Switch2は、単なるゲーム機の進化に留まらず、「暮らしと遊びの境界線を溶かすデバイス」としての進化が見られます。音声入力やAR体験、家族や友人との距離を縮めるマルチプレイ設計──それらはすべて、「誰でも、すぐに、どこでも遊べる」任天堂の理念を次の段階へと導くものです。

今後は、「教育」「エクササイズ」「医療リハビリ」など、ゲームの枠を超えた活用方法も想定されており、すでに一部の教育機関や自治体との連携プロジェクトも水面下で動いているという情報もあります。

世界をつなぐハードへ──クラウド・AI時代のNintendo

さらに注目されているのは、「任天堂がクラウドやAIに本格参入するタイミングはいつか」という点。Switch2は、明言こそ避けられていますが、すでにクラウドストリーミングとの親和性を高めた仕様が見られ、今後「家庭用クラウド端末」としての役割も期待されているのです。

この変化は、ゲーム業界全体の変革と一致しています。2020年代後半は「所有から体験へ」の転換期にあり、Switch2はその橋渡し役を担うことになる可能性が高いでしょう。

まとめ：Switch2は未来の入口か

たった30秒のCMが伝えた“次の時代”

2025年4月、たった30秒のテレビCMが日本中のゲームファン、Snow Manファン、そして一般ユーザーを騒がせました。そしてそのCMの先にある「Switch2」は、ただの次世代ゲーム機ではなく、「未来の遊び方」そのものの象徴でもあるのです。

Joy-Conの“ピタッと感”、音声での操作、ARでの世界体験──それはまるで、「任天堂が想像する近未来のプロトタイプ」を垣間見せてくれたようなものでした。

Switch2の挑戦は始まったばかり

2025年6月、Switch2が正式発売されれば、私たちの手のひらには再び新しい“日常”がやってきます。それは、リビングのテーブルの上かもしれないし、通勤電車の中かもしれません。どこにいても遊べて、誰とでもつながれる。そんな未来が、もう目前に迫っています。