ソーシャルギフトで感謝を伝える新しい母の日

この記事の要約
2025年の「母の日」は5月11日(日)。近年、ギフトの傾向が“もの”から“体験”へと変化しつつあり、美容アイテムや健康グッズ、LINEなどのソーシャルギフトが急速に広がっています。本記事では、王道の定番から最新のトレンドギフトまで、さまざまな“ありがとうの形”を紹介しながら、「感謝の伝え方のアップデート」を考察します。
2025年の「母の日」はいつ?そしてなぜ特別なのか
2025年の「母の日」は5月11日(日曜日)。 毎年5月の第2日曜日に祝われるこの日は、1900年代初頭のアメリカで始まり、日本でも戦後に広まりました。
家族の中心として、日々の生活を支えてくれるお母さんに「ありがとう」を伝えるこのイベント。 しかし最近は、「お母さん像」も「家族のかたち」も多様化しています。
シングルマザー、祖母、義母、パートナーの母、自分を育ててくれた人── “母”の定義が広がる今だからこそ、「気持ちを届ける日」としての意味がより強くなっているのです。
2025年の母の日トレンド:キーワードは“実用・美容・つながり”
コロナ禍を経て、「贈るギフト」の価値観が変わったと言われます。
“使ってもらえるものを”“健康につながるものを”“会えなくても気持ちを伝えたい”──そんなニーズから、今年注目されているトレンドを3つのキーワードに分けて紹介します。
① 美ギフト(美容・セルフケア)
コスメブランドの母の日限定キットや、スキンケア用品、バスソルト、アロマなど「自分をいたわる時間」を演出するプレゼントが人気です。
「最近は“おしゃれな美容家電”を贈る人も多いです。年齢問わず“美容への関心”が高まっている実感があります」(都内百貨店・担当者)
② 実用ギフト(健康・家電・食)
低周波治療器やマッサージガン、冷凍のお惣菜セットやグルテンフリーのお菓子など、日々の生活に役立つアイテムも継続的に人気。
“母の日こそ、無理をさせない”という考え方が浸透しつつある背景が見て取れます。
③ ソーシャルギフト(LINE・アプリで送れる)
遠く離れて暮らす人が増える中、LINEギフトやAmazon、楽天の“その場で送れるギフト”が急増中。即時性と気軽さ、そしてメッセージ付きの温かみが若い世代を中心に支持を集めています。
今年注目の母の日ギフト5選──迷ったらこれで間違いなし!
2025年の母の日は“実用性”と“心の豊かさ”がキーワード。全国の百貨店、オンラインショップ、SNSで話題となっている注目ギフトを5つ厳選して紹介します。
- ① 美顔器・スチーマー:人気のYA-MANやPanasonicシリーズは、高級感もあって“自分では買わないけどもらうと嬉しい”の代表格。
- ② コスメブランドの限定ギフト:L’OCCITANEやSABONなど、香りとビジュアルに癒される“体験型ギフト”が人気。
- ③ ヘルシー冷凍食品セット:「手料理をしなくていい日」をプレゼントするという新発想。若い共働き世代からも好評。
- ④ LINEギフトのコーヒーチケット:さっと贈れて、受け取る側も手軽。メッセージ付きで“カジュアル感謝”を演出。
- ⑤ 手作りの“ありがとう動画”:YouTubeやInstagramで、家族写真やボイスメッセージを編集した“動画ギフト”をシェアする人も増加中。
“もらってうれしい”の意外な本音──母たちのリアルな声
では、実際にもらって嬉しかった母の日ギフトはどんなものだったのでしょうか? SNSの投稿や調査結果から、意外な“本音”が浮かび上がってきました。
「物よりも、家族みんなで過ごす時間が嬉しい」
「メッセージカード一枚でも、泣くほど嬉しかった」
「仕事で疲れてるのを分かってくれて、夕食の準備を代わってくれたのが一番」
つまり、“気持ちの可視化”こそが、ギフト選び以上に母の日を成功させるカギなのです。
家族構成別アイデア集──誰に、どう伝える?
母の日とひと口に言っても、「贈る相手」によってふさわしい贈り方は変わってきます。
① 実母へ:少し奮発して“非日常”を
普段から頻繁に会う相手には、あえて「ちょっと贅沢」を。高級スイーツ、予約制のエステ、または旅行券など“自分へのご褒美”系が好評です。
② 義母へ:形式と心遣いのバランスが大事
定番フラワーギフト+メッセージカードという組み合わせが無難かつ安心。形式美を重視しつつ、感謝のひと言を忘れずに。
③ 祖母へ:ノスタルジーを刺激するアイテムを
昭和の名曲CD、レトロ柄のハンカチ、思い出アルバムなど「昔を思い出せる贈り物」に涙する方も多数。
④ 乳幼児ママへ(夫・パートナーから):時間のギフトが最高
「一人時間」をプレゼントするというアイデアも注目されており、託児付きサロンチケットや、お昼寝の代行、料理のサポートなども“現代型母の日”の象徴です。
SNSで届ける母の日──Z世代に人気の“感謝の見える化”
近年、母の日は“ギフトを贈る日”から“感謝を可視化する日”へと進化しています。
Z世代を中心にSNSで話題となっているのは次のような表現方法:
- ● TikTokで「#母の日ルーティン動画」を投稿
- ● Instagramのストーリーズに母への感謝コラージュ
- ● LINE VOOMやタイムラインでボイスメッセージを公開
「直接は照れくさいけど、ネット越しなら言える」というリアルな心理を逆手に取った、いまどきの感謝スタイル。
“モノ”と“コト”が融合した、新しい母の日のかたちがここにあります。
母の日の未来予測──“高齢化”と“非家族社会”のなかで
これまで「母の日」といえば、“子どもが母に感謝する日”という前提がありました。
しかし──2025年以降、この図式は大きく変化していくと予測されます。
① 高齢化と“母になる人”の減少
出生率が年々低下するなか、「母になる人」そのものが減少しています。一方で、介護を必要とする高齢の“母”が増加しており、母の日は単なるお祝いではなく「いたわりの日」「支援の再確認の日」としての側面も強くなってきています。
② 非家族型社会と“感謝を伝えたい相手”の多様化
近年は「母」という役割を、実母や義母に限らず「育ててくれた人」「支えてくれた人」へと広く捉える傾向も見られます。施設職員、保育士、姉や叔母など──家族ではない“心の母”に感謝を伝える人も増えています。
つまり、今後の母の日は「血縁」や「性別」にとらわれず、“思いやりに感謝する日”として再構築されていく可能性があるのです。
贈る側と贈られる側──気持ちがすれ違わないために
「何をあげたら喜ばれるか分からない」「母の日って、やらなきゃいけない感じでしんどい」という声も、毎年少なからず聞こえてきます。
そこで必要なのが、“受け取る人の気持ち”と“贈る人のプレッシャー”の両方に優しい形を模索することです。
① 贈る側の心理
“親孝行しなきゃ”という思いが強くなるあまり、何が正解かを考えすぎて疲れてしまう人も。実は「今年は電話だけでいいや」「LINE一通でもありがたい」と思っている母も多くいます。
② 受け取る側の心理
“気を使わせてしまっていないか”“負担になっていないか”と考える親世代もいます。だからこそ、豪華なプレゼントよりも「あなたのことを思っています」というメッセージが何より大切。
つまり、形式よりも“言葉や行動の丁寧さ”が心に残るのです。
これからの母の日は、誰のための日?
SNSやメディアで見かける「#母の日キャンペーン」や「推しの母になってくれてありがとう」などの投稿から見えてくるのは、母の日の“再定義”です。
これからの母の日は──
- ● 育ててくれた人への感謝
- ● 誰かを支える役割を担った人への敬意
- ● 自分を認める日(自分自身への“ありがとう”)
というように、“母性”や“思いやり”を社会的に祝う日になっていく可能性があります。
母だけでなく、育児に関わる父や第三者、支援者、そして“母になりたくてもなれなかった人”も包摂できるような、優しさと多様性のある日へと進化していくでしょう。
まとめ──母の日は、あなたの“ありがとう”を形にする日
2025年の母の日。 ギフトの選び方も、感謝の伝え方も、そして“誰に贈るか”も、大きく広がりを見せています。
定番のカーネーションやお菓子も、LINEで送るギフトカードも、手書きのメモも──すべては「ありがとう」を届けるための手段です。
その想いがほんの少しでも“あたたかく届いた”なら、きっとその日は、お互いにとって記憶に残る一日になるはずです。
母の日は、“ありがとう”という言葉が一番似合う日。
今年は、自分らしい伝え方で「母」に感謝を伝えてみてはいかがでしょうか。